みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!
寒い日と暑い日が交互に続く毎日ですね! 当院のスタッフの中にも風邪気味の人が出てきました。季節はずれの風邪は長引きますので、体調管理は徹底していきたいところです。
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ここのところ、自分が治療している患者さんから様々な質問を受ける機会が重なりました。
その中のほとんどは私が治した治療に対する批判のようなことでした。
急になんでそんなことをいいだすのか?と思い、本人に聞いてみると他の歯科医師の先生から治療結果に対する批判を受けたとのことでした。
その中でモニター患者さんの症例があったので、治療開始前と終了後の写真を掲載すると
本症例はマウスピース矯正で治療完了したものでした。
マウスピースですので、最終的な仕上げは甘い部分があるのは否定できませんが、治っていないと言われるほどの治療結果ではないと思います。
本人に対しては、あなたのかみ合わせがおかしかったら、日本国民の90%くらいの人がおかしいかみ合わせになってしまいますよと話しました。
プロ矯正歯科には他クリニックで治療中の患者さんがたくさん相談にくることがたくさんあります。
本当にひどい状況であっても、前医師の治療内容に対しては批判的はことはいいません。
あまりにもたくさん相談に来たこともあり、現在は他医院で矯正治療中の相談はお断りしております。
この件は本題からそれてしまうので終わりにしますが、簡単に他所の治療を批判する人が増えたきたのでしょう。21年間歯列矯正を中心に休みなく歯科医師として働いてきましたが、本当に歯列矯正治療は奥が深く難しいです。これから歯列矯正治療を開始することを検討されている患者さんは治療費用だけでなく、先生の説明内容にも注意深く耳を傾けてください。
それでは、本日の症例です。
【抜歯矯正治療】抜歯部位が異なると治療の難易度が変わる場合とは
一般的に抜歯が必要な歯列矯正治療の場合、左右対称の歯を抜歯することを好みます
ところが、過去に虫歯等で大きく歯を削ってしまっている場合
歯茎の状態がよくない歯がある場合
歯の神経をとってしまっている歯がある場合など
積極的に悪い歯を抜歯していくといった矯正治療方法もあります。
当然、治療しやすい歯を抜歯して矯正治療をする場合と 悪い歯を抜歯して残された歯でやりくりとする場合では、治療の難易度も異なりますし、場合によっては治療結果も変わってきます。
当然、治療期間も差がでてきます。 一般的には治療期間が長期になります。
つまり、 治療期間を優先する人の場合は 上記の方法は不向きと言えるでしょう。
本日はそのような症例を取り上げていきます。
初診時の状況です
上下前歯部分のガタガタが主体の患者さんでした。
治療途中の歯があるのですが、彼女は他の歯科医院に勤務されている方でしたので、矯正歯科以外の処置(抜歯、虫歯、歯肉移植)はそこのクリニックでおこなう方向にしました。
咬合状態は良好ですが、全体的に歯肉がさがっていました
他の歯科医院で勤務している患者さんですから、担当の歯科医師の先生から治療経過をちょくちょくチェックされるのは明らかでした。
そのため、当職としましてもなるべくベストの環境下で歯列矯正治療を開始したかったので、矯正開始前の前処置として歯肉移植を依頼しました。
結果的には100%といった状態にはなりませんでしたが、事前にオーダーをしておくことで歯列矯正治療後に歯肉が下がってしまったとしても 再度歯肉移植を依頼することが容易になると判断しました。
おそらく、患者さんが歯科医院に勤務されているような人でなかったら歯肉移植はおこなわず、歯列矯正治療後に歯茎がさがるようでしたら移植をしましょうといった話の方向になっていたと思います。
症例的には上下4番抜歯が治療時間、仕上がりを考えるとベストでしたが、〇印の部分が治療済みの歯でした。
つまり、4番ではなく上下左右5番抜歯の治療となりました。
4と5の抜歯部位での治療の難しさは 本症例ならば4が良いのですが、他の症例だったら5の方が良いというふうに、 個々の症例 治療目標によっても変わってきます。
ですから、一概に4番がやさしく、5番が難しいといった判断ではありません。
それでは矯正治療開始です
下顎の歯肉が下がり気味なこともあり、下前歯に装置をつけるのは可能なかぎり遅くしたいと考えております。
上の方は、前歯を後方に移動するために矯正用のミニスクリューをセットしてます。
6ヵ月もすると上前歯がならんできます。
やはり、インプラント矯正治療をおこなうと 5番抜歯でも4番抜歯と同等レベルの治療スピードが活かせます。
上顎の歯列はいいのですが、下顎の歯列に関しては 前歯の歯肉に配慮してじっくりとおこなう必要があります。
ただし、いくらじっくりと治療をおこなっても残念ですが、歯肉が下がるものは下がります。
同様に歯根も短くなる場合は短くなります。
このようなことを100%防ぐことは不可能です。
現在の状況です。
5番抜歯の場合は4番抜歯と比較して隙間が後方に残ります。
そのため、最後の閉鎖時に上下の正中線を一致させることが難しいです。
本症例は他歯科医院で勤務中の患者さんです。
また、勤務先の院長先生は知人ではありません。(面識もありません)
まだ矯正装置装着から1年です
治療期間にも余裕があるので、なるべくベストの状態まで結果を追求する予定です
空隙も咬合もまだまだですが、 装置装着してからちょうど1年です。
当初予定していた治療期間が1年8か月でしたからまだまだ8か月も猶予があります。
来月は東京で日本顎変形症学会が開催されます。
今回も懲りずに学会発表してきます。
本日も最後までありがとうございました。
今日も1日がんばりましょう!
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