歯周病の矯正が知りたい

【歯周病】歯周病を伴った歯列矯正治療のメンテナンスは難しい

みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!

五月連休を過ぎてから暖かい毎日がつづいておりましたが、ここ数日は寒い日が続いております。特に日中と夜間の寒暖の差が著しいです。風邪をひいている患者さんも結構な数いらっしゃいます。みなさまも体調管理にはくれぐれも御注意ください。

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当院の患者さんは一般の矯正歯科に比べると難易度の高い症例の割合がおおいいと思います。理由はいろいろとあるのですが、代表的なものとしては。

1:はじめはなんとなく自宅の近所の歯科医院もしくは矯正歯科で診察をする。
2:その結果、治療不可能といった返答をもらう。
3:自分自身の症状が重傷なことが理解でき、御自身でクリニックを真剣に検索しはじめる。
4:いくつか候補にあがったクリニックの中から当院を選択。

といった流れになると思います。

それでは、治療不可能といわれる症例とはどのような場合でしょうか?

大きくわけると 1:歯の問題 2:歯茎の問題 3:顎の問題と 3つに分類できます

1:歯の問題は 多数の虫歯 もしくは 多数の歯が欠損している といった状況です。
2:歯茎の問題は 歯周病に罹患してしまった人の場合です。
3:顎の問題とは 歯列不正の原因が歯ではなく、顎のズレやサイズ、曲がりなどが原因の場合です。

今回のテーマは2の 歯周病に罹患してしまった人の場合です。

まず、基礎知識ですが、歯周病は虫歯同様に菌による感染症です。
ですから、症状を放置しておくと病気はどんどんと進行します。

また、治療の基本は症状の緩和です。

治癒というよりは症状をおちつかせるといった事が主体ですので、
歯茎の状態が歯周病に罹患する前の状態(つまり若いころの状態)にもどるということではありません

これは非常に重要な知識です。
歯周病の再生療法 つまり、うしなった歯周組織を再生するといった事も部分的には行われておりますが、本当に健康な状態(つまり若いころ)にもどることはありません。

ですから、歯周病が原因で歯並びが悪くなった症例を歯列矯正治療した場合、治療後のメンテナンスがとても重要になってきます。

それでは本日の症例です。

患者さんは30代の男性でした。 主訴は 最近歯並びが悪くなってきたということです。

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素人目にみても 下の前歯などは かなり歯茎が痩せているのがわかると思います。

 

 

 

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側面写真です

 

 

 

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下前歯はかなりぐらついてきてます
上の歯列は

前歯のガタガタが著明です

 

 

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まずは、歯周病の状態を改善するために 歯周治療をおこないました。 また、喫煙者だったので、禁煙を指示しました。
みなさまの知識として押さえておきたいのが
歯周病は歯磨きだけしっかりしていても、悪化するときは悪化します。

 

 

たとえば、喫煙者は悪化する因子の1つです。
また、糖尿病も悪化する因子の1つです。

喫煙は禁煙すればいいのですが、糖尿病に関しては一度なってしまうと、治癒という結果は難しくなり、
歯周病と同様に症状を安定化することがメインとなります。

歯周治療をおこない、正しいブラッシングをおこない、生活習慣を改善し禁煙をする、簡単そうで、なかなか難しい目標といえます。

ところが、当院に相談にこられる患者さんの多くは 上記の問題を楽々クリアしてしまいます。
本当に治したいという希望が強いのでしょう。 他のクリニックで治療を断られることも、自分の症状が重傷と認識しているのでしょう。

そこで、本日の症例も歯周治療を数か月おこない、症状が改善したことから歯列矯正治療開始となりました。

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このように上顎からワイヤーをセットしました。
上顎が並んできたら、下顎にワイヤーをセットします

 

 

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下顎はこんな感じです

 

 

 

 

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上顎も整ってきました。

 

 

 

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歯周病の場合は一般症例とくらべると 歯の動くスピードが速いです。
理由は歯を支えている骨が痩せているので、抵抗がすくなく移動するためです。

そのため、強すぎる力を加えると歯が抜けてしまう可能性もあります。
ワイヤー装置撤去後の状態です

 

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かなり頑張ってなおしたと思います。

下前歯は抜歯にならなくてよかったです。

 

 

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この段階では 禁煙 生活習慣改善 ただしいブラッシング と3拍子そろってよくがんばってました。

 

 

 

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ところが、矯正治療が終了しメンテナンスに移行していくと 生活習慣がみだれてきます。
一般患者のメンテナンス周期は 1年に2~4回です。

つまり、ワイヤーが入っていたときは1月に1回だった通院がワイヤーがとれてしまうと、場合によっては1年に1回の通院になります。
毎月いろいろと注意されていたことが、そうでなくなると 人間甘い部分が出てきてしまいます。

本患者さんは 禁煙に成功したとおもっていたのですが、 喫煙を再開してしまいました。
また、喫煙をしていることで、今以上にブラッシングをおこなうことで 歯周病の状態が安定するのではないかと

素人考えが生じてしまい、 ブラッシングも 強い力でおこなうようになってしまいました。
患者さんも大人ですし、 自己の判断でそうしているのですから こちらとしても 必要以上に注意することはできません。

おそらく、本人は禁煙したいのでしょうが、身体がやめられないのでしょう。
矯正装置終了後、3年以上経過した状態です

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歯茎はさらに下がってきております。

初診時が

 

 

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矯正装置撤去時が

 

 

 

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装置撤去後3年後は

 

 

 

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一見かわっていないようですが、

比較してみると歯茎の状態や 色、 下がり具合が進行しているのがわかります

 

 

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幸い、咬合状態はなんとか良好にたもっております。

どんな症例でも 治すよりも 治った歯列をキープすることが本当に難しいと思います。

 

 

本日も最後までありがとうございました。

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