歯周病の矯正が知りたい

【歯周病 矯正治療】成人の患者をマウスピース装置で矯正治療すると?

みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
まずは今年の春のイベントを乗り切ることができました。
教育ITに参加し、口蓋裂学会、顎変形症学会、墨田区役所での歯の衛生週間という虫歯や歯周病予防のイベント、それに保育園での歯科検診など、診療をたびたび休む機会が多くなりみなさまには御迷惑をおかけすることが多かったです。

最近は患者数も多く、不在の場合に迷惑をかけることも多くなることから、一般歯科診療に関しては後輩の先生に応援に来てもらうことになりました。
これからは抜歯は抜歯の先生、一般歯科は一般歯科の先生 矯正治療とインプラントは私が処置をおこなう方向となりますので、診療予約もずいぶんと取りやすくなると思います。仕事量が増えてくるとどうしても自分1人で処理しようとするとエラーが生じてしましがちです。

一般歯科と抜歯処置を分業化することで空いた時間を新しいことにチャレンジする時間として有効利用させていただきます。

本日のテーマも新しいことにチャレンジする1つです。

【歯周病 矯正治療】成人の患者をマウスピース装置で矯正治療すると?

 

私はずいぶんと前からマウスピース矯正治療については否定的でした。
理由はマウスピース矯正治療の治療目標どおりに実際の矯正治療がおこなうことが難しいストレスでした。

そんな中、最近はCADCAMの進歩のため、各社マウスピース矯正装置がいろいろと登場してきました。
その中の1つのマウスピース矯正システムを利用することを検討しております。

この装置は従来のマウスピース矯正装置よりも安価ですので、まずはこの方法で治療をおこない、治療結果に不満がある場合は従来のワイヤー装置に移行するということも可能ではないかと思っております。

治療の対象をだれにしようかと考えた結果、まずは自分自身の身体で経験するのが一番と判断いたしました(笑)
やはり、上手くいくかどうかわからないことをするときは身内に治療をお願いしるのが一番です!

私自身、おおよそ15年ほど前に矯正治療を経験させていただきました。
国内でもかなり初期のインプラント矯正治療の実験台としての治験でした。

詳しい内容は過去のブログを読んでいただけると幸いです

【歯周病】成人の患者をマウスピース装置で矯正治療すると? ~1~

お時間のない方に前回のブログをさっと説明すると
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当時のインプラントアンカー埋入は手術室でおこなうほど大変なものでした(笑)

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矯正治療の後戻りを大きく分類すると
1:保定装置を使用しない
2:歯周病のケアを怠る
3:かみ合わせのチェックをしない
4:経年劣化(加齢)

ほかにもいろいろとありますが、私の場合は矯正治療途中に開業してしまい、装置を一時的に撤去してしまいまいた。 そのため、保定装置も使用せず、かみ合わせのチェックもいたしませんでした。また、当然ながら加齢変化も生じしてしまい、歯周病のケアも怠ってしまいました。

特に、歯周病のケアについては歯石というものは歯ブラシでは除去できません。そのため、この状態でいくらブラッシングをしても出血がとまりません。現在は再矯正治療にむけて、麻酔下での除石、毎食後の薬液併用による歯間ブラシの使用の結果、口腔内環境はみちがえるように改善されてきました。

さて、現在の院長自身の口腔内状況です

田中 憲男2

ところどころ隙間がありますが、一度矯正治療をおこなっていたこともあり、歯ならびは良好といえます

 

正面の写真です。やはりエラがかなり張っておりますね!このくらい張っていると歯の動きはかなり遅いです

 

レントゲン

側面セファロ分析です

 

 

 

 

線分析

上下の歯軸がやや前方に傾斜してしまっておりますが、ほぼ良好なポジションに配列されております

 

 

 

角度分析

細かい分析結果は省略しますが、骨格的なバランスも良好といえます

 

 

 

プロフィログラム

総合判断として、分析結果はかなり良好といえます。過去のブログで初診時の分析結果が掲載されておりますが、理想とする状況と現在の状況もほぼ問題ないといえます。

そんな中、マウスピース矯正治療の流れです

まずは歯列データを取り込みます。

 

 

 

 

analysis report1

その上で歯を歯列のどの部分にならべていくか配列するラインを決定いたします。

 

 

 

 

 

 

 

analysis report2

すべての歯のサイズを計測し、配列するライン上でならべる量が十分か不足するかを自動計算します

 

 

 

 

 

 

 

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ここまでは従来のマウスピース矯正治療と原理はいっしょなのですが、今回のマウスピース矯正治療の異なった部分は こちらの提案した治療目標では十分な結果を提供することができないという回答でした。

わかりやすく説明すると、治療あとに上顎の歯列の1部分に隙間が残ってしまうとのことでした。

治療前が茶色、治療後が緑色の歯型写真です

 

 

 

 

analysis report4

確かに、隙間が残るのはとても残念ですが、わずか13回のマウスピース交換で治療が完了という利点もあります。従来のマウスピース矯正治療の場合は40回とか普通におこなっておりました。

結論としては

マウスピース矯正単独の治療限界をあらためて認識する

そのことで、マウスピース矯正での治療結果に不満が生じるのであればワイヤー矯正治療を追加する
もしくは、マウスピース矯正治療のあとに、一般的な歯科治療をほどこすことで、空隙を閉鎖する

 

この方法をもちいることで、ワイヤー矯正治療に抵抗がある患者さんでかつ、100%の治療結果をもとめることを望んでいない方のニーズに対応できるのではないかと考えております。

私の場合はのこった空隙については詰め物をほどこすことを予定しております。

治療開始予定は7月上旬です。次回のブログ更新には間に合わないと思いますが、随時更新していきたいと考えております。

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それでは最後までお読みになっていただき、本当にありがとうございました。



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