みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!
2週続きの大雪で大変な週末を迎えました。私のほうは水曜と木曜に学会発表のため仙台にいってきたのですが、仙台の方でも71年ぶりの大雪だったそうで、交通機関が乱れておりました。具体的には交通渋滞が本当にひどくて市街地の道路がいつでも渋滞といった状況でした。やはり、普段は徒歩や自転車といった移動手段の方も車を利用する頻度が高くなるため渋滞はやむ終えないといったところでしょうね。幸い、都心部では土曜と日曜といった週末の大雪だったため月曜からの通勤・通学には影響はなさそうです。
こんな天候ですので、本日も診療にくることが不可能な患者さんも多くいらっしゃると思いますが、さすがに仕方ないですね。こういう日は1日読書でもして家でじっとしているのも一案と思います。
さて、今日のブログのテーマは
【歯周病 治療 画像】歯周病患者の歯列矯正はメンテナンスが重要です
というテーマです
多くの歯周病の患者さんはその症状の進行に伴い歯が動いてきます。どうしようもない状況になってしまうと矯正治療などとてもできる状況にはなりませんが、病気の段階によっては可能なこともあります。
過去のブログでも何度か記載しましたが、はじめての方もいらっしゃいますので、復習の意味で治療の流れを列挙しますと
1:歯周病の検査
2:歯周初期治療(ブラッシング指導、歯石除去)
3:歯周病の検査(初診時との比較)
4:歯肉縁下歯石除去
5:再評価
6:歯周外科治療
7:再評価
8:メンテナンス
といった流れです。
これらのうち、再評価した時点で矯正治療可能となった時点で矯正スタートとなります。
ですので、歯周病の患者さんがみな歯科矯正治療が可能かというとそうではありません。
一般的な歯並びの症状のみ改善する場合と比較してリスクがある分、十分な説明と同意が必要です。
さて、本日の症例はそういった患者さんの治療後10年間を振り返ってです
初診時の状況でした。
正確には初診時には歯科矯正治療の希望はなく、歯周治療の希望でした。
歯周治療後に本人と話あいをした結果、歯科矯正治療をおこなうこととなりました。
当時、左下の奥歯はかなりグラグラしている状況でありました。
歯周病というものは非常にやっかいなものでありまして、ブラッシング不良の患者さんだけに生じる疾患ではなく
歯肉の厚さが薄い人や、歯肉を覆っている小帯の位置不良といった歯周組織の環境が問題となる人もおります。また、一部の人は遺伝的な理由で何をやっても改善されないといった方がいるのも事実です。
今回の患者さんの場合はブラッシング不良というよりも歯周組織の環境および咬み合わせが原因でした。
治療終了時の写真がパソコンの不具合で紛失してしまいました。
矯正治療終了後、おおよそ10年後です
プラークコントロールが非常に良好なため、歯肉の炎症はほとんどありません
臼歯部の歯肉は若干さがっているものの、歯肉の炎症がないため良好な状態です
矯正治療のため、左奥歯を1本抜歯しましたが、その後の10年間ではとくに変化ありません。
初診時の写真です
治療も大切ですが、メンテナンスが本当に重要なんだなあと思う症例です。
矯正治療で大切なことは治療が完了してからその状態をいかにキープしていくかです。
それでは今日も1日がんばりましょう
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