みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
いよいよ3月も終わりもうすぐ4月からの新学期が始まりますね。3月末は送別会や記念式典などといったイベント事がたくさんあります。先日は地区の歯科医師会での記念式典がありました。古稀や喜寿、還暦を迎えた大先輩の先生方を祝う会でした。どの先生も現役に仕事をされているからか、とても活発であり生涯現役を誓ってとてもなごやかなお祝いの会でした。
一方で初診相談で来院される患者様も非常に多く、春休みということもあり多忙な毎日を過ごしております。
来院される患者さんを種類分けすると3通りに分類されます。
1:矯正歯科治療未経験者 (90%以上は矯正治療初めての患者さんです)
2:以前矯正治療をされた経験がある方 (たとえば小学生の時にやっていたなど)
3:現在矯正治療をされている方 (装置が口の中い入っている)
これらのうち、1と2は今回のテーマからそれてしまうのですが、問題は3の患者さんです。
3のうち、当院で治療の継続を希望されているか否かにかかわらず、現状の治療経過についてのコメントを求められることが多々あります。
しかしながら、以前のブログでも書かせていただきましたが、前医師の治療を批判するのは簡単なことですが、その先生の考え方もいろいろとあると思います。
また、当方が変なコメントをすることによって前医師との亀裂が生じることがとてもマイナスな結果を産んでしまいます。場合によっては当方が名誉棄損で訴えられてしまう可能性もございます。
ですので、治療途中の患者さんについては当院が治療を引き継ぐという前提で検査をさせていただき、その上で
1:現状の問題点を提示
2:当院で可能な治療目標を説明
3:そのために必要な治療期間
4:および治療費用
を提示して契約をします。
つまり、相談レベルで来院されても何もコメントはいたしませんので、お互いにとって時間の無駄となってしまいます。
【歯科矯正】他人の治療を批判するのは簡単、でも治すのは難しい
さて症例です
この方は他の医院で矯正治療をおこなっていたのですが、一向に出っ歯の改善がおこなわれないということで来院されました。
抜歯した部分の骨が痩せてきているのがわかると思います。
こうなってしまったからといって、前医師の批判をするのはどうかなと思います。
理由は本人がきちんと診察をうけていなかった、もしくは診察を受けていても遅刻魔で十分な治療時間をとることができなかったなど、本人が原因となる落ち度もあるかもしれません。当院でも患者さんの遅刻やキャンセルはきちんと記録をとらせていただいております。落ち度というものは医師側だけでなく、患者サイドに問題がある場合もございます。
検査の結果、
1:歯を抜いた隙間を完全に閉じきることはできない可能性があることを説明
2:通院間隔2か月以上空いた場合は追加治療費が発生することを説明
3:保定治療を継続されない場合は重篤な後戻りが発生する可能性を説明
一見、きびしい文章が並んでおりますが、当たり前のことです。
1については抜歯して相当な期間が経過しているので骨がやせております。骨のないところには歯を動きません。
前の担当医が閉じれなくて来院されたのですから、当院も閉じれない可能性があるのは当然の回答です
2についても同様です。当院は月に22日程度開院されています。2か月ということはおおよそ44日間に1度は最低通院してくださいとのお願いです。そうしないと不要な装置の破損等生じてしまい、無駄な治療期間の延長や装置費用が発生してしまいます。
3についても1と関連しておりますが、スタートした条件が厳しい人ほど後戻りします。つまり、初診の状況もそうですが、治療開始時の年齢や歯ぐきの状況、虫歯の状況、骨の状況、包括的に管理する部分が多いい人ほど、治療後のメンテナンスがとても重要となってきます。
治療結果はどうなったのでしょうか?
自分でもよく隙間を閉じることができたなあ~と感心しました。歯周組織が健康だったことが不幸中の幸いだったと思います。
もともとが
治療後は
決して道のりは楽ではありませんが、達成感がとてもあった症例でした。
また、最近転医された患者さんの症例です
一見、なんてことのない症例なのですが、
奥歯がありません!
このような状況の場合、治療目標をどこに定めるか?がとても重要です。
できることとできないことをきちんと説明し、書類で渡すことが重要と考えております。
この方はまだ治療途中ですので、治療完了後ブログに掲載する予定です
それでは今日も1日がんばりましょう!
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