良いクリニックの選び方

良い矯正歯科医院の見分け方、ポイントはたった3つだけ!

みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
だんだんと暖かくなってきましたね。今年は例年よりもずいぶんと早い桜の開花ですね。
先週の日曜日は東京の気温は25度を超えて今年初めての夏日だったそうです!また、天気だけでなく強風のためにJR各線が運休してしまいました。
日曜は大宮方面の歯科医院での外勤だったのですが、JRが運休してしまった関係で治療にくることができなくなった患者さんが何人かいらっしゃいました。外勤先の歯科医院は月に数回と診療日が限られているので、このようにキャンセルとなってしまうと次回の診療がずいぶんと先になってしまうことも多々あります。

では、プロ矯正歯科なら毎日やっているからキャンセルになっても翌日に診てもらえるのかというと、予約状況にもよりますが、夜間や土曜日などは先にならないと予約をおとりするのは難しくなってしまいます。
つまり、月に数日の診療しかしていないということは、数日の診療で十分な数の患者さんといえますし、毎日やっているということは毎日診療する必要数の患者さんがいるということになります。

歯科医院に限らず、流行っている施設(医院に限らず、ラーメン屋さんや美容室、飲食店など)は流行っている理由があります。短期間流行らせることは広告や無料クーポン等の宣伝などで集めることができるかもしれませんが、それを5年、10年と継続していくのは少々無理がある行為といえます。無理な行為は必ずしわよせがきます。飲食店と医療を同一の基準で検討するのは御自身のためにもやめといたほうが無難といえます。

良い矯正歯科医院の見分け方、ポイントはたった3つだけ!

それでは、どのポイントに絞って、良い矯正歯科医院の見分ければ良いのでしょうか?単に流行っている歯科医院が良い矯正歯科医院なのでしょうか?それとも他にポイントなどあるのでしょうか?私なりにまとめてみました
結果、
技術的なポイントと、
サービス的なポイント、
治療費用
についてのポイントの3点がキーワードと考えました。

1:技術的なポイントについて

矯正治療は簡単な処置ではありません。ましては小児の場合は治療期間が10年間かかる場合もございます。また、ワイヤー装置が終了したあとの保定というメンテナンスも大切になってきます。とりはずし装置だけでは治らない場合もあります。つまりはじめの計画どおりに治療が進まない場合も患者数あたりの一定確率で必ず生じます。これは統計学的に証明していることですので、否定しようない事実です。

A:矯正治療のテクニック(引き出し)を多数もっている先生は必須条件です。ワイヤー矯正治療ができない施設(マウスピース矯正専門)などは論外です。
B:学会認定医であるのは1つの目安になりますが、学会認定医であるからといって上手な矯正医師である保証はございません。ただし、メチャクチャな理論で治療することはないといえますが、あくまでも必要十分条件と考えてください。
C:自分と同じ症状の治療例を見せてくれるかどうか?
これも非常に重要なポイントです。場合によっては担当の先生があなたのような症状を治療した経験が無い可能性もございます。すくなくとも、私の場合は年間300日以上は仕事一辺倒のため、一般的な同世代の先生と比較しても2倍程度の経験(2000症例)くらいありますが、それでも経験したことの無いような症例に遭遇します。その場合は正直にお話させていただき、治療が難しいこと、おそらく時間がかかると思いますと説明し、自分の経験外であることは認めつつ、いままでもそのようにがんばって難症例といった壁を乗り越えてきたと説明いたします。

2:サービス的なポイントについて

A:診療時間、曜日について
現代社会の子供さんは忙しい方が多くいらっしゃいます。矯正治療の日が月に1回といった歯科医院の場合、その日に用事ができてしまい通院できない場合は治療を受ける機会が翌月になってしまいます。最低でも月に3回くらいは治療日を設けている歯科医院で矯正治療を受けたほうが無難です。
なぜなら矯正治療は治療期間が数年単位でかかります。つまり、今年はその曜日で通院できても来年は就職するので他の曜日なら通院ができるといった問題が生じてしまいます。長期間安心して通院できる施設を選ぶことはとても重要なことです。

B:担当の先生は治療に責任をもっているか?
治療をお願いする先生がどんどん代わってしまうのはどうでしょうか?施設によっては1年単位で担当する先生がコロコロと代わってしまうこともあると聞いております。やはり、診断をした先生が責任をもって治療完了までは接していったほうが無難です。
最近私がよくあることなのですが、始めの先生が床矯正装置で治るといって始めた矯正治療なのに、治療途中で患者さんは始めの医療機関に対して不信感をもって当院に相談に来ることが多々あります。もしかしたら前の担当医がものすごく名医で床矯正装置で治療可能なのかもしれませんが、私が伝えたいことは技術の差が生ずることがいいたいのです。つまり、ある先生が治療不可能な症例でも他の先生ならば治療可能なことは、一般的にあることなのですが、反対にはじめからできないことをできると説明してしまう人も少なからずいるということです。診断に対する目利きが甘いということです。

診断に対する目利きとしては、きちんと検査をしているかどうかは重要な項目です。
本来ならば大学病院や公的病院と同等の検査をするのが理想ですが、現実的にはなかなか難しいと思います。
そうなると、最低限必要な検査項目を列挙しますと

1:パノラマX線写真
310-1
これは日本の歯科医院の90%以上は導入されているレントゲン機器から得られる写真です。

 

 

2:側面頭部X線規格写真
310-3
これは顔面を横方向から撮影したレントゲン写真です。一般的なレントゲン写真は画像を診るために撮影されますが、このレントゲンは画像を分析するために撮影いたします。

 
BlogPaint
これは分析データの一部です。このようにデータで分析するのが一般的ですが、患者さんへの説明用として形で表現することも可能です。
それが、プロフィログラムといいます。
BlogPaint

ここまでが必要最低限(矯正を担当する以上、最低限の医師としてもモラル)の資料です。

 

 

 

 

 

 

さらに、欲を言えば、正面頭部X線規格写真
310-2
顔の曲がり具合を評価します
などや

 

 

 
310-4
軸位写真

 

 

 

 
310-5
顎関節写真
など、顔面のみならず、口腔周囲の状況を評価することは大切なことです。

また、写真ばかりではなく、歯を支えている歯茎の健康状態を調べる方法としては
歯周精密検査というものがあります。
310-8

他には歯型をとった上で咬み合わせの評価に加えて、個々の歯の大きさをはかったり、歯茎の土台の大きさを計測する模型分析があります。
310-7

この表は模型分析の一部抜粋ですが、このように歯は右と左で同じ歯でもサイズが異なることも多々あります。

単に矯正の検査といっても、金額ばかり関心をもつのではなく、どのような検査をおこなうかしっかりと質問することが重要です。その結果、返答があいまいな場合はいいかげんな検査しかおこなっていない可能性もあります。

C:治療途中の転勤や引越しなどのサポートは万全か?
矯正治療は治療期間も長くかかります。そのため、御家族の事情で引越しすることになったり、本人の進学等で上京する可能性もございます。こういった可能性があるなしにかかわらず、事前に質問しておくことは大切と思います。

3:治療費用について

みなさまの多くの人は治療費用についての心配をとてもされております。
さきほどの転勤の話とかぶりますが、転勤等で医院を変更された場合は治療費用の返金等はあるのか否か確認しておくことはとても重要です。
また、治療費用の支払いについても一括支払いだけでなく、御本人の状況に応じて柔軟な対応をしてくれる医療機関が喜ばれると考えております。

歯科矯正治療は長いお付き合いになりますので、じっくりと検討して後悔をしない医院選びをすることが成功への近道です。



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