みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
おおよそ1ヶ月近く風邪をひいていたのもなんとか改善してきました。
体調を壊すと健康のありがたみが一層わかります。また、日ごろの体調管理も慎重にしていかないといけないと改めて認識できました。とりあえず仕事を休まないでなんとかなったことは不幸中の幸いでした。
さて、体調を壊している間も初診相談の患者さんは多くいらっしゃいました。その中で気になったことは
他の医院で矯正治療中もしくは、矯正は終わってというか中断してしまった患者さんの相談が非常に多かったことでした。ちなみに今月だけで小児が2名、成人が3名の合計5人もの患者さんが近隣の歯科で矯正中の相談です。
成人患者3名のうちの2人はこんな仕上がりでいいのか?といった相談でした。
こういった相談をされた場合、仮にとんでもない仕上がりであったとしても、担当の私としてはひどい状態です
とは決して言えません。安易に前医の治療を批判する医師は信用しないほうが賢明です。どんな理由でそういう結果になったのかはわかりません。また、安易な批判は前医の名誉を毀損することにつながります。
本日のテーマは
失敗は嫌!マウスピース矯正・床矯正治療は注意するポイントがある?
ほかの3名についての相談は深刻なものでした。
3人に共通していることは 治療の術式がマウスピース矯正・床矯正装置だったことでした。
ここで問題です。
3人はどうして当院に治療にこられたのでしょうか?
当時の状況です
床矯正装置がいけないのではなく、床矯正装置で治療可能な症例とそうでない症例があります。
つまり。すべての治療を床矯正装置で治療することは不可能です。
これはぜったいにまちがっておりません。
他にはこういった症例でした
床矯正装置が悪いのではなく、床矯正装置で治療できない症例もたくさんあるということです。
つまり、3人の担当医に共通していたことは
床矯正装置以外の方法ができないということでした。
いわゆるワイヤー矯正治療の場合は針金を曲げる技術や歯面に正確にブラケットをつける技術など基礎的なトレーニングを十分に受ける必要がある反面、マウスピース矯正や床矯正装置は歯型を取るだけで作製できます。
つまり、歯型をとるだけなら歯科医師でなくてもできますし、卒業したばかりの新人の先生でもできます。
特に小児の矯正は一見簡単なようで奥が深く、予想外の顎の成長などもあります。
きちんと検査をして診断をすることは当然のことですが、治療方法にバリエーションがないといろいろな対応ができません。
患者さんサイドにしてみたら、取り外し式の装置ならお手ごろだわ(笑)なんて気持ちで治療をはじめすのでしょうけど、それで治らない場合、次の打つ手はあるのかどうかが重要です。
私自身、少なくみても2000人以上の患者さんと接してきましたが、大きなトラブルはありません。
理由は簡単です。
患者さんに対して、
矯正治療は決して簡単でないことを十分説明します。
また、1つの方法で治らない場合でも他の方法でアタックします。
その場合でも契約した期間は追加費用等一切かからないことも説明します。
顎の成長等で最悪な状況になったとしてもリカバリーする方法をもっていることを十分説明します。
つまり、患者さんの希望は
安い、簡単、早いなのですが、
そうならない場合の対策についても十分説明しておかないと、期待を裏切ることになります。
当院は十分説明して納得していただいた人にしか治療を提供しないのでトラブルがないのは当然です。
最後に、
いままでは人情で他の医院でひどい目にあった患者さんに対しては治療費用を割り引いたりしていましたが、今後はそういった行為をすることはやめることにしました。安易に治療を始めた患者サイドにも問題があるわけです。
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