みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
今年の診療開始は1月4日と例年よりも少しばかり早い開始となりました。
ブログの更新をしたかったのですが、休み明けというのはいろいろとやることが多くなかなか時間をとることができませんでした。
さて、私の正月とですが年末から食当たりにかかってしまい、家族にも感染(家族から感染?)したことからも、おそらくノロウイルスと推測されます。ノロウイルスなんて本当にいるの?と半信半疑であった自分でしたが、症状から推測するとおそらくノロだったのではないかと思います。そのため、31日から2日までは2泊3日で寝たきりでした(笑)本来ならば暴飲暴食の正月休みが今年の場合は一転して水分しかとらない生活だったため正月太りどころではなく、正月痩せをしてしまいました。うがい手洗いはかなりしている方ですが、体の抵抗力が弱っているとどうしようもないのでしょうね。それとももしかしたら神様が正月くらいは休養しろと忠告していただいた結果かもしれません。
そんなわけで、正月に十分休息をとらせていただき、新年1月を迎えました。年末に矯正装置を装着することは控えているために、1月は新規矯正装置装着患者さまが非常に多いい月となります。おそらく1年で一番装置装着が多いい月が1月ではないでしょうか?
本日のテーマは
【矯正治療 手術】裏側からの見えない治療が増えてきた理由とは?
です。
とくに最近は見えない裏側からの矯正装置の装着が非常に多くなってきました。
割合でいえば、数年前までは10人に1~2人といったところでしたが、最近は3人に1人くらいは裏側矯正装置を装着する患者さんです。
どうして裏側矯正装置を装着する患者さんの割合が増えたかというと、一番の理由は装置の進歩です。
つまり、技術的な難しさは昔の今も裏側矯正は表側装置のそれと比較したら段違いに難しいのですが、装置の進歩および接着剤の技術革新によって、治療中の脱落率が著名に改善してきたのが一番の理由です。
表側装置の場合だと脱落にすぐきづく患者さんでも、裏側装置の場合は来院時までまったくきづかないといったことも非常に多かったです。脱落した場合、装置をもとの歯に装着することになります。
従来の裏側装置の場合は再装着するための時間が1個あたり15分~30分時間を必要としました。
そうなると、ただでさえ予約枠がパンパンでこれ以上診療できない状況下である当院では、裏側装置脱落の対応は他の患者さんの迷惑にもなりますので、なるべく敬遠したいという気持ちになります。
つまり、表側と比較して脱落する確率が非常に高いことが、担当医としても敬遠する方向だったのです。
それが、最新の装置、最新の接着様式を導入することにより、表側と遜色ないくらいに装置の破損や脱落が減少しました。このことが、当院としても自身をもって裏側矯正装置をすすめることができるきっかけとなりました。
表側装置と裏側装置を用いての治療期間の比較では、やはり表側装置の方が早いのは事実ですが、それらの差もどんどん短縮されてくると思います。
それでは治療例です
患者さんは骨格性下顎前突と診断されました。治療方針としましては外科矯正治療がベストだったのですが、
本人の強い希望で矯正治療単独での方針となりました。また、上顎のみ裏側矯正装置希望でした。
正面からみるとたいしたことないのではと思いますが、側面からみると症例の難易度がわかります。
下顎の歯列が歯1本分上顎の歯列よりも前方に出ています。また、全体的に上顎の歯列が下顎と比較してせまいです。
診断の結果は上下ともに歯列の横幅がせまいとなりました。しかしながら、上顎から歯列を拡大していかないとこうした症例は治療がまとまらなくなるので注意が必要です
拡大後の歯列です
いったんもどって元とくらべます
装着したところです
下顎は表側の矯正装置での治療でしたので、表側に装置をセットします
横からみての状態です
上下の歯がほとんど接触してませんでしたが、だいぶよくなってきました。
下顎は歯1本分前方位ですので、左右の小臼歯を抜歯する予定です。
抜歯予定なのですが、歯列の拡大後に抜歯したほうが治療の効率が向上します
つまり、抜歯のタイミングも症例によって装置装着前か装置装着後か重要なポイントです
ここまでで、治療開始から1年と少しです。ワイヤーセットしてからは8ヶ月程度です。
ここからがこの症例の難しいところです。なんとか本年中に終了できるようになれればと思います。
それでは今日も1日がんばりましょう!
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