みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!
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ジメジメした毎日が続いておりますね。
私の方は親族に不幸などあって少しばかりバタバタしておりました。
バタバタしていたのが理由ではありませんが、朝の通勤中に電車内に財布を忘れてしまいました。
財布の中に入っているお金は1万円程度だった記憶でしたが、カードや免許証、健康保険証など重要なものがたくさんはいってました。 幸い、終点上野駅で忘れたこともあり、紛失後比較的早い時間で財布が無事であることが確認できました。 財布の紛失もトラブルの1つではあります。 何事もトラブル全般は放置するよりも、早め早めに対応しておいた方が結果的に傷口が広がらないということですね。
JRの職員ならびに清掃担当者の方、本当にありがとうございまいた。
本日のテーマは
【矯正治療中】治療中に表側装置から裏側装置へ変更は可能なのか?
です。
一般的に歯列不正を改善する方法としては 表側矯正装置が主流です。
一方で近年はマウスピース矯正装置といったものも普及されてきました。マウスピース矯正装置は個人的にはすべての症例をマウスピースで治療することは不可能と認識してます。すくなくとも、院長である私の歯はマウスピース矯正装置では動きませんでした。(笑)
そうなってくると、表側装置の次に候補となるのは裏側装置になるでしょう。
以前は表側装置と裏側装置とことなる装置で治療計画を立てる場合、表側なら何番目の歯を抜歯する、裏側装置なら××番目の歯を抜歯するといった 使用する装置によって治療ゴール設定が異なることが一般的でした。
ところが、カスタマイズリンガルシステムが登場したことと、インプラント矯正治療が普及してきたことで表側装置と遜色ない治療結果を提供することが可能となってきました。
あとは治療期間をどれだけ短縮するかがキーワードになりますが、PAOOなどを併用することでその問題も比較的容易に解決できると思います。
唯一、裏側矯正装置で解決できない問題は治療コストでしょう。
当院もそうですが、裏側矯正装置は材料代金や技工代金がとても割高です。反対に激安で裏側矯正装置の治療が可能ということは非常に危険な選択となります。
表側矯正装置の場合は中国製の材料などを使用して思い切ったコストダウンも可能ですが、裏側矯正装置の場合は1人1人オーダメイドで作成したカスタマイズブラケット装置を用いないと、表側と同じレベルの治療ゴールを提供することは非常に難しいです。
まったく不可能ということではなく、 本当に限られた名医(ほとんど職人の領域)の全国数名の先生ならば可能かもしれませんが、そのような名医ではない普通レベルの先生であればカスタマイズブラケットは必須です。
それではカスタマズブラケットとはどんなものなのでしょうか?
当院で使用しているカスタマイズリンガルブラケットです。
歯の形は表側は比較的どんな人でも面形状なのに対して、歯の裏側は10人10色です
そのため、治療ゴール(最終的に歯が並んだ状況)からブラケットデザインを決定していくのです。
チャートにすると
ちょっとわかりずらいかもしれませんが、オーダーメイドということは御理解ください。
現代の主流は表側治療でもカスタマイズブラケットが導入されつつあります。
最後になりますが、当院でのカスタマイズブラケット症例 しかも 途中から表側から裏側に変更した症例を供覧しましょう
初診時です
結構な八重歯です
また、かみ合わせが深く下の前歯があまりみえません。
上からみると八重歯の状態が良くわかります
一方で下はどうでしょうか?
永久歯の前歯が1本少ないです
もしかしたら小児期の時に変なところから生えてきたので抜いてしまった可能性もありますそれでは治療スタートです
当院の場合は抜歯のタイミングも治療スピードを速める1つと認識しております。
この状況で下顎の抜歯をすすめてしまうのは、かえって治療スピードを遅くしてしまいます
下顎のほうは抜歯はせずに横側だけ表側装置をセットしました。
ところが
この患者さんは上が裏側でみえなかったのに、下は横側だけでも表側だったことで、下側も裏側装置で治療を希望されました。
急な変更でもカスタマイズブラケットは比較的対応が早いです。
表側でも裏側でも治療目標は共通しているので、それほど対応がむずかしくありません。
治療費用に関しては対応が難しくなりますが、本人の希望ですからそれはそれで良いと思います。
その結果、上も下も裏側からの装置に変更となりました。
そろそろフィニッシュが近づいてきます。
裏側装置と表側装置の決定的な違いは 裏側の場合は小さな隙間をふさぐのに非常に時間がかかります。
表側なら1回で閉鎖するような隙間でも、裏側の場合は3回かかることはざらです。
ようやく装置がはずれました。
まずまずの治療結果といえます。裏側装置の場合はバイトコントロールが容易ですので、それはそれで利点があります。
あとは、裏側装置の場合は 保定装置も見えないのを希望されるので 永久固定を選択することが多くなります。
つまり、まとめると
裏側装置でも表側装置と遜色ない治療結果を提供できる方法が確立できてきた。
しかしながら歯の移動法則の問題でどうしても治療期間は長くなることが多い。
裏側矯正装置により治療費用に関しては安かろう悪かろうと判断したほうが良い。
つまり、裏側を希望される場合は治療費用は高額でなければきちんと治らないという認識で良いと思います。
8時になりました。 本日も最後までありがとうございました。 今日も1日がんばりましょう!
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