皆様おはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
寒い2月も残り10日程度になりました。
僕は暑いのは30度でもそれ以上でも大丈夫なのですが、寒いのは本当に苦手です。
また、もともとが小児喘息とアトピー肌だったこともあり、乾燥や静電気が大の苦手です。
子供のころから18歳くらいまでは本当にアトピーには悩まされてました。
アトピーの悩みも歯並びの悩みと同じかそれ以上かもしれません。
アトピーはアレルギーですから、治療方法はいろいろとあります。
この件はまたの機会にお話しいたしましょう。
本日のテーマ、
【歯列矯正治療 抜歯】上下永久歯の本数が違う場合はどうする?
永久歯がもともと少ない場合、もしくは何らかの事情で永久歯を抜歯しなくてはならない場合の歯列矯正治療です。
何らかの事情で抜歯とは?虫歯以外での抜歯です。
例として
ぶつけて歯が折れて抜歯になった(外傷)
歯がもぐったままでてこない(埋伏歯)
根っこが短い(形成不全)
また、先天的に数が少ない場合もけっこうあります。
過去のブログの多くは、
歯がない部分は両隣の歯を寄せて隙間を埋めていく
といった治療方法が多く、
【歯列矯正治療 始める前に】上下永久歯の本数が違う場合はどうする?
患者さんもそれを望んでいる場合が多くあります。
ところが、今回の症例は
あえて、歯がない部分の隙間をつくりました
。
初診時の状態です。
顔の真ん中と上の歯の真ん中が1本ずれています。
言い換えれば、前歯が1本しかなく、顔の真ん中と前歯が一致しております。
歯だけをアップした写真です。
他にも問題がありそうです
上顎の写真です。
左右の歯数が異なっているのがわかります。
一番うしろの大きな歯は左右ともに2本ずつあります。
ところが、うしろから3番目、4番目の歯をみると
左右異なるのがわかります。
レントゲン写真をみてみると(当時はCTはありませんでした)
顔の中心線に近い前歯が上側を向いてもぐっていました。
下の方は左右ともに同じ歯があり、数も問題ありません。
もう一度正面にもどりますが、やや受け口気味です。
それでは治療経過です
反対を向いていてもぐっていた前歯は抜歯となりました。
治療は上顎から矯正装置をセットしました。
写真は下顎にも装置をセットした時に撮影したものです
前歯の部分に注目してほしいのですが、
上下の歯の真ん中が一致しております。
違いがわかりますか?
歯がない部分の隙間を作って、仮歯を入れてます。
ワイヤー装置が外れました。
やや歯茎の高さが異なりますが、低い方が仮歯です。
このように隙間を作って仮歯をいれてます。
この後、仮歯の部分をどうするかです。
1:ブリッジ
2:インプラント
3:入れ歯
前歯ですし、1か2なのですが、患者さんは1を選択しました。
最終的にはジルコニアブリッジをセットしました。
下の歯列です。
上の歯列です
治療終了したのが、今から10年くらい前です。(CTがなかった当時ですからかなり昔です)
治療終了時37歳
それが、最近歯が痛くなったとかでひょっこり来院されました。
現在46歳
虫歯じゃなさそうです。
原因がわからないので、大学病院を紹介しました。
身体の痛みや不定愁訴は必ず完治するものではありません。
時には、痛みの原因もわからないことが多くあります。
最近は、脳神経外科でMRIを撮影する患者さんが増えました。
45歳をすぎると、脳梗塞などの疑いもあるそうです。
我々も痛みの原因がわからなければ、自分でなんとかするのではなく、
検査機器がしっかりとそろった大学病院などを紹介するべきですね!
本日も最後までありがとうございました。
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