みなさまおはようございます。
東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です
御嶽山の災害深刻ですね。関係各位者様の心を察するととても悲しくなります。
自然災害は予測できることと、予測できないことがありますが、今回の惨劇は予測できなかったのでしょうか?
大型の台風も近づいておりますし、一刻も早い不明者の発見をしてほしいです。
歯科矯正治療も治療の進行によっては予測できないことが結構あります。
一般的には治療というものは治って当たり前なのですが、どの程度まで治ることが可能か予測できる力
また、予測できない事態に陥ったときにどうやってリカバリーできるかといった能力が医師としての技量と思います
つまり、すぐれた医師になるためには記憶力がとても重要です
また、1つ1つの記憶力をつないで新しい形を創作する応用力も大切です
新しい発見とか最先端の発明といった突出した能力はあまり必要としません
記憶力を維持するためには継続、反復です。
やはりたまにしかやっていないことは忘れがちになると思います。
やはり多くの患者さんを担当することは無意識に上記の事を反復していることになると思います。
それでは、前回のブログの続きです。
【出っ歯 前歯 抜歯画像】歯列矯正治療を行った10代の姉妹症例⓶
前回のブログを読まれていない方はぜひとも、前回のブログから読んでいただければ幸いです
前歯2本を抜歯しなくては治療不可能であったお姉さんに対して、妹さんはもっと深刻な状況でした。
口腔内の写真ではわからないことなのですが、妹さんは前歯4本の根がとても短かったのです。
当時は15歳だったのですが、このままほうっておくと20歳そこそこで前歯4本抜けてしまうといった感じでした。
姉妹ということもあり、遺伝的な要素もかなり高い可能性も高かったので、今後DNA検査等の協力もしてもらうこととなりました。
1番目の前歯と2番目の前歯を比較したとき、1番目の前歯のほうが根が若干ながかったので、妹さんの症例は2番目の歯を抜歯することになりました。 つまり、1番目の歯も将来的には抜けてしまうと思いますが、その場合は左右1本づつの欠損で済むというゴール設定となります。
このゴール設定というのはとても重要であります。
矯正治療が終了した時はベストな状態であることはもちろんなのですが、その患者さんの5年後、10年後を予測して治療目標を立てることです。
未来を予想するためには過去の記憶が重要になってきます
初診時の状況です
なんども繰り返しますが、一見してもなんてことのない症例です
一番奥の歯が横を向いてしまっております
治療開始です
内側に生えていた2番目の歯はすぐに抜歯したのですが、前側に生えていた2番目の歯はすぐには抜歯せず、歯の前後を削って小さくすることにしました。
やはり中学生で歯無しではいじめの対象にされてしまう可能性もございます
そこそこ並んできました。
出っ歯でない分、お姉さんよりも治療が容易な症例でした。
できるだけ根に負担がかからないように配慮した治療をおこなってきました。
下の方にも装置をセットしてだんだんと排列が進行してきました。
ここまでくるとゴールはまもなくです
最終形態です
2番目の歯を抜歯してそこの部分に3番目の歯を移動してきましたが、それほど違和感はないと思います。
適切な上下前歯の関係です
下の歯列もなんとか並びました、が親知らずはきびしそうです
それでは本日も1日がんばりましょう!
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