みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!
日本全国荒れ模様の天気が続きますが、水不足の話題はまったくなくなりましたね!
それでは、本日も東京から全国にむけて良質な歯列矯正治療の情報を発信していきます。
実は、8月末をもってライブドアブログは閉鎖し、新たにワードプレスブログに移行する予定です。
当初はいろいろと手違いもあるかと思いますが、何卒よろしくお願いします!
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本日のタイトルは 永久歯が少なく大人になっても乳歯が残っている場合の対応(後半)です。
前半のブログを読まれていない人がいたら、どうぞ前半からお読みになってください。
その方が歯列矯正に対する知識が一層深まると思います。
前回の記事はこちらです。
時間のない人に前半の内容をざっくりと記載しますと、
乳歯が残っている場合、その乳歯を抜歯して隙間を歯列矯正治療によって閉鎖するということが可能という内容でした。
そうなると、永久歯が少ない人や交通事故等で前歯を抜歯してしまった人などは、みな同様に歯列矯正治療単独で隙間を閉鎖できないか? と悩む方もおおいいと思います。
しかしながら、 隙間を埋めることが100%可能かというと 無理な場合もあります。
1:咬み合わせは上と下の歯列によって完成されます。 上下の歯数差が著しい場合は不可能です
2:骨格的なズレが大きい場合、隙間を閉鎖することによって、骨格的な不調和を残した仕上がりになります。
3:骨がないなどといった、物理的な問題で不可能な場合もあります
1に関しては、上の歯が10本 下の歯が14本だった場合、 上の隙間をすべて閉鎖してしまった場合は
下の奥歯があまってしまいます。 もちろん、上の奥歯い入れ歯やインプラントを入れるのであれば問題ないのですが、歯列矯正治療計画の段階で入れ歯やインプラントも考慮したらそのような治療になることはないとおもいます。
例えば、本症例は乳歯が抜けてしまい、永久歯がないため歯列不正になった場合です
上の歯数が少ないので当然ですが、スキッパになっております。
このままかぶせものをいれるのであれば、全体的に大きな歯をセットすることになります。
また、上下の歯数にも差があり、すべてを閉鎖するのは不可能でした。
矯正治療終了時です
インプラント治療後です
矯正治療終了時です
インプラント終了時です
本症例の場合はすでに乳歯が抜けてしまっておりましたが、抜けていなければ、乳歯を利用して歯列矯正治療をおこない、乳歯が抜けた時点でインプラント等を考えればよろしいと思います。
次に2の場合です
骨格的な調和がよろしくなく、無理に閉鎖してしまうと、歯列矯正治療そのものがまとまらなくなってしまう可能性がある症例です。
患者さんの多くは、歯列矯正治療でどこまでも歯並びが改善すると思い込んでいる方が非常に多いいので、2番のような症例の患者さんについては、十分な説明と同意をもって治療開始しないとトラブルになる場合があります。
治療をひきうける立場からは1のような状況の患者さんのほうがやりやすいです。
それでは症例です
いわゆる出っ歯の症例です
下顎の永久歯の数が少なく、乳歯がのこっております。
黒〇印が乳歯です。
つまり、1本だけ永久歯の数が少ないのです
上顎は一番うしろの奥歯が斜めに生えてきてます。
銀歯の部分は斜めに生えてきた奥歯を金属でむりやり治療してます。
本症例のような著しい 上顎前突症の場合 下顎の歯を抜歯して治療すると 結果的に上顎前突が改善されなくなります。
つまり、どうしても乳歯を抜歯して空隙を閉鎖したい場合は
空隙を閉鎖できるかわりに
上顎前突のままフィニッシュするか、外科的矯正治療によって咬合の調和をはかることになります。
当院では検査した時点でプランを3つ提示しました。
1:下の乳歯はそのままにして通常矯正治療 将来的に乳歯抜歯になったらインプラントか入れ歯治療
2:下の乳歯を抜歯して閉鎖 上顎前突フィニッシュ
3:下の乳歯を抜歯して外科的矯正治療
その結果、患者さんは1番を選びました。
治療後です
かなり上下の正中線も一致してます
上顎前突も改善してます
乳歯はそのまま温存してます。
上顎は抜歯しましたが、空隙はきちんと閉鎖しております。
また、一番後方の奥歯のアップライトもきちんとおこなわれてます。
歯列矯正終了後、約5年が経過しました。
保定管理をきちんとおこなっていることと、虫歯、歯周病のメンテナンスをきちんとおこなっているため、後戻りがほとんどありません
現在、36歳ですが、乳歯の状態もまだまだ大丈夫そうです
小児歯科の教科書では乳歯の寿命は35年といわれています。
おそらく、本症例の乳歯もあと数年の寿命とおもいますが、30代からの10年間乳歯を温存できたとしたら、それはそれで治療としては良かったのではないのでしょうか?
上顎の空隙もまったくでていません。
ちなみに初診時は
この時が28歳くらいでしょう
現在36歳
確かに歯列矯正治療は治療費用が高額です。
高額な治療費用
をかけるなら なるべく実績があり、安心して診療できる医療機関を選択しましょう!
それでは8時になりました。今日も1日がんばりましょう!
本日も最後までありがとうございました。
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