外科矯正が知りたい

【歯列矯正】歯列矯正治療中の転医は難しい?その理由は

みなさまおはようございます。
東京のプロ矯正歯科 院長 田中憲男です!

うだるような暑さもなくなってきて、秋の気配がしてきました

8月はブログの更新が少なかったのか、ランキングも低迷しております。

みなさまの熱い1票よろしくお願いします


歯科医 ブログランキングへ

1年で一番忙しいといわれている夏休み期間が無事に終了しました。
正確には本日と月曜日31日を乗り越えての終了ですが、一足早い御報告です。

まずは、この夏の期間、外科矯正手術がおおよそ10件ありました。それらのうち、上顎の移動を伴う手術が5例、下顎単独の手術が5例と割合としては半々でした。

僕は、上顎の移動を伴う手術は原則として手術に同席します。場合によっては手術着も着用して手術のアシスタントもおこないます。 ということは、この夏の期間で5日間は通常の診療業務以外に仕事をおこなっていました。

5日間のうち3件が木曜日 1件が夏休みのお盆期間 1件が金曜日でしたので、通常診療を犠牲にしたのはわずか1日です。 かわりに犠牲になったのは自分の休日でした(笑)

7月、8月としっかり働いたので、9月は休暇をとろうというわけにはいきません。
けっして休むのが嫌いなのではなく、夏休み期間中に相談、診断をおこなってきた患者さんが新たに治療を開始します。最近は本当に初診患者さんが多いいので大変ありがたいのですが、急な予約の変更には対応できないのが現状です。 当院とお付き合い期間が短い患者さんなどは医院の状況が把握できていない場合も多く、当日、急に診療時間をずらしたり、翌日に変更したりといった御連絡も結構あります。
可能なかぎり対応するようにいたしますが、診療予約の枠がパンパンに詰まっておりますので、診療に遅れるのであれば後日の予約変更していただいたほうが、ほかの患者さんにも迷惑がかからないのでありがたい状況です。

結局のところ、自分は仕事その他で忙しいので治療も自分の好きな時間に来たいといった、考え方が自己中心的な患者さんは当院にての診療は不向きと思います。

雑談はこのくらいにして、本日のテーマは

【歯列矯正】歯列矯正治療中の転医は難しい?その理由は

ほとんどの患者さんが御存じのとおり、歯科矯正治療は治療期間が長期にわたる場合がおおいいです。

また、前回のブログで話したことですが
歯科矯正診断のための検査機器が不十分だと軽度の顎の曲がりなどを見落とすことが多々ある

と話しました。

そもそも、歯科矯正治療中の転医といってもいくつか種類があります

1 小児矯正の転医 (転勤属の家庭では仕方ないとおもいます)
2 成人矯正の転医 (もともと自分が転勤族と自覚しての治療)
3 成人矯正の転医 (結婚等で予想外の引っ越しなど)

ほかにも考えればいくつかあると思いますが、上記の可能性がある患者さんの場合は
歯列矯正治療をうける医療機関は 日本臨床矯正歯科医会に加盟しているクリニックでおこなうことをおすすめします。

この会は矯正歯科を専業としておこなっている集団の会ですが、
国民のみなさまにとって、安心して歯科矯正治療を受けることができるように配慮した会です
加盟しているクリニックは月1万円程度の会費をしはらって運営をおこなっております。
なやんだら、上記の加盟しているクリニックにての診療をお願いします。

また、転医になる症例の場合は一般的に治療期間が長期になっている場合がおおいいです。

長期ということは予定していた治療期間よりも時間がかかっているということです

つまり、治療そのものに四苦八苦していることが非常におおいいです。

また、担当の先生は患者さんに対しては十分な説明をおこなっていないことが多く、
あともうちょっとで治療がおわる。
半年くらいかなあ?といったあいまいな回答をすることでごまかしている場合がおおいいです。

最悪なのが、患者さん自身が自分の置かれている状況を理解するのが先延ばしした期間が到達したにもかかわらず、状況が改善されていないといった事実をつきつけられる時まできずかないことです。

そうなると、患者さんと担当医の関係が崩壊してきますので患者さん御自身で転医といった行動をとることが生じます。

ところが、患者さん御自身で転医といった行動をとっても、結局不幸な結果になることがおおいいです。

当職としては正直にその状況から改善するには追加抜歯が必要、もしくは治療目標を妥協するといったことを話すのですが、前医はそのようなことの説明がないので当職にたいして苦言を呈することがおおいいです。

結局のところ、いろいろと他をあたってくださいという結果になることが本当に多いいのです。
クリニックにとっても時間の無駄ですので、治療途中の患者さんの相談は基本的に受け付けないのが上記の理由です。

ですから、

現在の治療に対して疑問がある場合は大学病院などの公的医療機関を受診するのが最善策と思います。
地方の方でも車で1~2時間も移動すれば、なんらかの歯科大学病院があるはずです。

そこで事実をしっかりと聞いたうえでの行動です。
本日の症例もそんな具合でした。

患者さんは海外からの転医でした。
日本人の歯科矯正治療は結構難しい症例が多く、安易に海外で治療をうけると大変な結果になることがおおいいです。 本症例もそうでした。

まず正面写真です

1

上下の歯の見え方が対象でないです。
軽度ならまだしも結構は具合でした

 

 

 

 

 

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下の歯がみえない側の状況です

 

 

 

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ここまで上下の歯が接近しているとぶつかってしまうので、これ以上歯の移動がおこなえません。
前後の移動の前に垂直的な問題を改善する必要があります

 

 

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上からみても左右のスペースが対称的でない場所にあります

 

 

 

5

一方で下の歯列は隙間がなくなっております

もういちど正面の画像をみます

 

 

no title

上の歯の真ん中は顔のそれと一致していますが、下の歯の真ん中はずれてしまってます。

くりかえしますが、下の歯列は隙間がなくなっております

 

 

5

おそらく、本症例の場合はブラケットなどセットしていない初診の状況のほうが簡単に治療できたと思います。

今回に関しては、海外からの転医ということもあり、患者さんに対して正直にこちらの意見をいわさせてもらいました。

 

内容は
1:追加抜歯が必要なこと
2:追加装置が必要なこと
3:治療目標は上下の正中は完全に一致しないこと

といったことです

それでは装置撤去時の写真です

7

よくなおったと自分でも思いました。

 

 

 

8

来院時の横と比較しましょう

 

 

 

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10

上の歯列です

転医時の状況です

 

 

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下の歯列です

 

 

 

9

 

 

 

 

5

歯科矯正治療は時間がかかる分、 患者さん自身も 治療がうまくいっている いっていないといった
結果をしるのに時間がかかります。

どんな先生でも毎回100%の結果を出すのが難しいのが歯列矯正治療です
御自身にとって有利な説明を聞いて安心するのではなく、

治療に対してのメリット デメリットをきちんと説明してくれる先生をみつけてください。
場合によっては治療を断られるくらいのクリニックでおこなったほうが無難といえます。

それでは本日も1日がんばりましょう!


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