みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
今日はすがすがしい朝ですね!あいかわらず異常気象つづきで、ゲリラ雷雨など天候不順な毎日ですが、
これからの週末はなかなか良い天気に恵まれそうです。
だいぶまえですが、日本矯正歯科学会で某矯正歯科クリニックが天候別の患者さんの来院率を調べた発表がありました。 その結果は意外にも晴れの日はキャンセルが多く、一方で悪天候の時はキャンセルが少ない結果でした。僕もその発表を見たときは一瞬本当?と思ったのですが、開業して10年、感触としては悪天候のほうがキャンセルが少ないことが理解できました。 やはり天気が良いと1日の選択肢が増えますから、歯科医院は次回でいいかなと思う人もいるかもしれません。今日は少しくらいキャンセルが出てくれたほうがかえって良いくらいの1日になりそうです。
さて、話がかわるのですが、矯正治療の場合、歯を抜歯して治療することがあります。
一部の患者さんの中で勘違いしている方がいるのですが、歯を抜歯するだけで歯ならびが良くなると思っている人がおります。
結論からもう仕上げると、歯を抜歯するだけで自分の都合の良い方向に歯並びが改善することは、100回に1回くらいはあるかもしれませんが、残りの99回は散々な結果になってしまいます。
くれぐれも、抜歯して装置をつけずに歯列を放置するようなことはしないでください!
それでは、本日のテーマは
【抜歯 放置】抜歯、装置をつけず放置するとどのような結果になるか?
最初の症例です
横からみると
原因は下の歯列に問題がありそうです
この状態で治療方針としては奥歯のうちの第一大臼歯を抜歯する方針としました。
黒印の部分の歯を抜歯するのです
横から見ると一番下方に伸びている歯を抜歯して、下顎の歯列を側方に拡大することを目標としました。
その間、当院には何の連絡もなく、未来院でした。
正面からみると特にかわりはないようにみえますが、作成した装置はまったく口の中にはいりません。
おまけに側方の咬み合わせは一層悪化してしまいました。
患者さんの心は治って当然と思ってますが、こちらとしては治療できるかどうかわからなくなってしまいました。
これは当院での例ですが、他の施設で抜歯したまま放置して当院に来院された患者さんもおります。
つぎの症例です
この方は他のクリニックで抜歯診断をし、抜歯したまま放置してしまったそうで、もとのクリニックで治療を断られたそうです。
断るのではなく、正確には 治すことが不可能になってしまったといった表現が適切です
上からみると
一方で下の歯列は?
つまり、私が話したいことは初診時において検査診断した結果、治療方針を立てたとおりには治療することは不可能になったということです。
抜歯してしまった結果、有効な隙間を利用することができなくなった、 一方で隙間が大きくなりすぎてしまった。
いろいろと問題があると思いますが、 検査をした時点での治療方針と 抜歯して数ヶ月~数年経過してしまった状況とでは同じ方針で治療することが不可能な場合もあります。
みなさんも、治療を検討する間はじっくりでかまいませんが、一旦決心をした以上はがんばって治療を継続してください。
それでは今日も1日がんばりましょう!
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