みなさまおはようございます。
東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!
熊本の地震大変ですね。 僕は大学病院勤務医時代に熊本市内の病院に派遣医として勤務していたことがあります。 また、大親友が熊本県内で開業している縁もあって、47都道府県の中では熊本は親近感の強い県の1つです。今はFACEBOOKがあるので、安否確認が容易になりましたが、御本人が問題なくても親戚や御家族のだれかが怪我にあっていることは否みません。幸い、津波の心配がないのが唯一の救いです。いずれにせよ自分のできる範囲で応援していきたいです。
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さて、本日のテーマは
【歯列矯正治療】歯並びを良くしたくても歯が動かない場合もある
歯並びを改善したくて装置をつけたのに、動かないというのは大変なことです。
どうしてでしょうか?
はっきりとした原因はないのですが、過去に外傷(ぶつける)などしてグラグラ(脱臼)した歯は動かない場合が
結構あります。
外傷に関しては本人が記憶に残っている場合がおおく、問診等でスクリーニングできるので心配も少ないです。
一方で当たり前に動く歯がどういうわけが全くうごかないといった事態になることがあります。
それは、咬合(咬んでいない)状態の歯です。
歯というのは本来、上下の歯が咬みあって咀嚼運動をおこないます。
つまり、食べ物をかみ砕いて粉々にして飲み込みしやすい形にします。
しかしながら、咬んでいない歯とは 歯本来の役割をまったくしていない状況です。
具体的にはどのような状況なのでしょうか?
本症例の場合は黒〇印で記載しました。
ここの犬歯部分はまったく咬みあっておりません。
また、
内側に生えている前歯もまったく咬みあっておりません。
そういうときは 治療期間が長くかかっても すぐには抜歯をせずに
歯が動くか否か 確認をすることをおすすめします。
つまりこんな感じです
すでにこの写真では1本抜歯をおこなっておりますが、ワイヤーセット後に歯の動きをみて問題がない方から抜歯をおこなっております。
向かって左側のほうが歯の並びが悪いのは事実ですが、 動きの確認がはっきりしないこともあり
まずは確実性のある方から抜歯をおこなっております。
結果的に抜歯のタイミングが変わることで、治療期間がおおよそ3か月程度は長くかかりますが、
抜いたけど動かないといった事態になるよりは 全然安心感がちがいます。
では、実際に歯がうごかないといった事態はどの程度の頻度であるのでしょうか?
おそらく、2000人に1人くらいと思います。
でも2000人に1人ということは 年間200人診る先生の場合なら 10年に1度遭遇します。
これは結構な頻度といえるでしょう。
口の中の癌 (口腔癌、舌癌)などは10000人に1人と言われておりますので、それよりも高い頻度といえます。
もし、自分が癌患者の立場だった場合、 10000人に1人とはいえ 病気の発見を見落とされてしまったとしたら、大変です。
癌と比べるのも極端かもしれませんが、慎重さでは同じ扱いといえるでしょう。
動くことがわかれば抜歯に移行していきます
反対側も抜歯をおこないました。
動くのを確認してからだと安心感があります。
下顎のほうも装置をセットしました。
抜歯した隙間もほとんどなくなってきました。
今回の症例は上下の歯が咬んでいない場所は部分的だったのに対して、
ほとんどすべての歯が咬んでいない症状のかたもおります。
つまり、開咬という症状の方です。
開咬とは?
口を閉鎖しての写真撮影ですが、どうみても口をあけてるように見えます。
このようにほぼすべての歯が咬みあっていない場合は、まったく歯が動かないといった可能性もあります。
治療開始前に、十分説明をする必要があります。
基本的な考えは 最初の症例と同じステップを踏んでいけばよいのです。
さいごまでありがとうございました。
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それでは8時になりました。本日も1日がんばりましょう。
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