みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
日に日に寒さが厳しくなる今日この頃ですね。成人の日の大雪は交通機関もマヒして大変な一日でした。私は日曜から翌日にかけて学会準備等で錦糸町に泊まり込んでの仕事だったのですが、翌日の大雪のせいで自宅に帰宅するのに3時間以上もかかってしまいました。じつは学会の準備が終わっていなく、どこで時間を作るか本当に困っている状況です。人間、困っている時こそそれを突破することで成長できると確信していますので、体調だけは大丈夫なように管理していきます。
さて、本日のテーマは
知らない人が多い、セカンドオピニオンの意味と正しいやり方とは?
国語辞典で意味を調べてみると
よりよい決定をするために、もう一人の人から聴取する意見。医療の分野では、一人の医師の意見だけで決めてしまわずに、別の医師の意見も聞いて患者が治療法などを決めることを指す。
治療法などを決める と書いてあります。
つまり、治療前の患者さんが治療法について悩み、いろいろな医師に相談をするということです。
ところが、実際のセカンドオピニオンはどうでしょうか?
昨日来院された初診患者さんはすでに矯正治療をスタートしていた患者さんでした。
その患者さんは現在の担当医に不満があるそうで、私に対してコメントを求めてきたのです。
もし、その担当医の治療が専門医として不十分な技術レベルの治療だったとしても、私は決して否定的な意見は述べません。私は裁判官でもなければ弁護士でもありません。名誉棄損でその担当医から訴えられる形になり、証言台に立つようなことになったら大変なことになります。
私は目の前の患者さんに対して真剣に医療に取り組みますが、他の先生の医療に対してはプラスになるコメントはしてもマイナスになるコメントはいたしません。
どうしてかというと、治療は術者と患者の双方のコミュニケーションの上に成り立つからでございます。
一方的な方面からの意見を聞かれてもそれは自己都合に良いことばかり言ってしまうのは人間の性でございます。
ですので、
高い治療だと安心なのか?
安ければ安いほど良い治療なのか?
なぜ、世の中には相場というものが存在するのか?
どのような医療機関で診療をうければ自分が安心して通院できるのか?
などといった部分についてより慎重に判断することが大切です。
せっかくなので本日の症例を供覧しましょう。
最近、裏側矯正の希望者が本当に多くなってきました。
正直、裏側矯正はあまりやりたくありません。治療の姿勢がとても窮屈であり、3人連続で治療すると左右の肩の高さが並行でなく右肩が下がっているのが自分でもわかるくらいに体が曲がってしまいます。
裏側矯正と表側矯正を車の運転に例えるならば、
自動車教習所に通われたことがある人ならご存知のクランクという課題があると思います。
この部分を前から侵入して走行するのが表側矯正、バックから侵入してバックで脱出するのが裏側矯正
このくらいの違いではないでしょうか?
ちなみに、タクシー運転手の自動車2種免許はクランクをバックで侵入して脱出できないと合格できません(笑)
症例は歯並びが悪いのではなく、口元が突出しているのが気になるといった症例でした。
口元が突出しているのに、表側に装置をつければもっと突出してしまうので、このような患者さんは裏側矯正のニーズが高い分類に相当します。つまり、出っ歯傾向の人は裏側からやりたがります。
正面からみると歯並びもよいですし、なんで矯正したいの?と友達からいわれそうです。
ですが、このような人は自分自身ものすごくコンプレックスももっております。
いつも口が閉まらないので、口呼吸になってしまいます。
口元がだらしないと第一印象でマイナスになることが多いいと思います。
やはり舌も大きいです。前歯を下げたとしても舌が窮屈になりそうです。
上下の歯列を比較してみるとわかりますが、舌の大きい人は舌のポジションが下顎側にある人が多いいです。
難しい説明になりますが、正しい舌の使い方ができていない人が多いいということです。
裏側矯正を希望されましたが、舌の大きさからも下顎に裏側装置をつけると大変なことになります。
おそらく舌の側面に金具が原因の傷が絶えないでしょうし、途中で表側に装着しても返金はできないと説明したところ、上側だけは裏側で下は表側での装置での治療となりました。
そろそろ終了なのですが、現在の写真です
横からみると歯の傾きが変化してきているのがわかります。
上下左右4本の抜歯をさせていただきました。
もともとの上顎が
もともとの下顎が
このように
口元が改善すると、本人は自信に満ち溢れてきます。
コンプレックスが改善すると新しい自分に出会うことができます。
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