みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長田中憲男です。
今月末と来月初旬に外科手術を4件控えており、忙しさ限界モードです。
本日は診療所は休診で午前は江東区、午後は新宿区の歯科医院にて矯正治療の外勤です。
震災の影響もあり、外勤先の歯科医院はどこも一律患者さんの数が減少しているのですが、当院はわずかながらですが増加しております。
これもみなさまのおかげと思います。やはり、どんな経済的状況でも本当に治療したい人は治療うけるべきだと思います。
人生が変わるといったら大げさですが、治療に真剣に取り組む方にはこちらも精神誠意尽くしたいと思います。
ただ、夕方の診療は大変混雑しており、十分な話ができない場合もございます。
しかしながら、治療の進行状況や今後どのような期間でどうやっていくのか、次回はこういうふうになっているなどの治療予測等の説明はきちんとしているつもりですのでご安心ください
本日のテーマは
顔の変化、歪み?外科矯正と非外科矯正のボーダーラインとは?
結論から申し上げますと、顔のゆがみや輪郭に問題がない場合は一般矯正で対応可能な場合がほとんどです。
しかしながら、顔が左右非対称(本人が気にしなくても検査結果しだい)や顔がしゃくれている。顎が小さいなど
外観上、改善したほうがその後のかみ合わせの安定につながる場合は外科矯正をおこなったほうが良いです。
本日の症例も外科矯正のほうが簡単に治療できた症例ですが、ご本人は結婚もされており、お子様もいることから矯正治療単独にて治療開始となりました。
初診時の状態です単に反対のかみ合わせならいいのですが、上下の顎がズレています
さらに奥歯のかみあわせが大変な状況です
下の歯並びは大して問題はなさそうですが、上のはならびをみてみると
丸印をつけている左右の部分が外側に飛び出しております。
反対咬合の患者さんのうち下顎が大きい原因の人と上顎が小さい原因の人がおります
この方のように上顎が小さいと奥歯が外側に飛び出しできてしまいます。
つまり顎に入りきらないのです。
治療後です
上下の正中線はほぼ一致しており、本当はもう少し時間があればより完成度の高い治療結果を提供できたのですが、この患者さんは来月に出産を控えており、御本人も満足していますし、当初の目的を達成したこともあり
装置は撤去となりました。
これが
こういう風に改善されました。
さて、手術4件が終わると、6月の16,17と日本顎変形症学会が開催されます。
今年は30周年記念大会ということで東京で盛大に行われます
もちろん、東京のプロ矯正歯科も学会発表をおこないます。
この発表内容は2月の学会発表と内容が大差ないのでそれほどインパクトはないのですが、
10月に名古屋で開催される第70回日本矯正歯科学会大会では2演題発表します。
このうちの1演題は北海道と川崎で開業されている矯正歯科医師の先生との共同発表なのですが、内容は日本の歯科矯正診断の地域差をなくす試みです。やはり医療の質は全国共通でなければいけません。技術的な差は個人が治療するので仕方ないにしても、診断という時点では科学的には共通でなければいけません。
僕の崇拝する先輩の先生に言われた名言があります
それは矯正診断=science つまり科学的でなければならない
しかしながら矯正治療=art つまり、美術的、建築的なもの、個人の技量差が生じる
現在の医療は診断も治療も共通項目がございません。
これからのプロ矯正歯科の方向性は患者さんに対する質の高い医療サービスに加えて、矯正歯科界に対しても変化をもたすことができるように励んでいきたいと考えております。
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