子どもの矯正が知りたい

小児矯正治療は永久歯の影響で予測できないことがたくさんある!

みなさまこんにちは。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。

今年は大震災に始まり、外国での地震や洪水、EU諸国の経済破綻など、世界の人々にとってあまり明るい話題がありませんでした。
しかしながら、プロ矯正歯科にとってはみなさまの御支持のおかげで無事に年末を迎えることができました。
特に、12月は1日の木曜日以外2日から29日まで28日間白衣を着ない日がなかったくらい大変に忙しかったです。正直ここまで働くとお腹一杯でした(笑)。

また、引越しされた方などが帰省がてら当院に点検にきたり、他医院での歯科矯正治療に対しての疑問や不満などを聞く機会もいくつかありました。
こういったことを総括して、現在の小児矯正治療についての流れをお話したいと思います。成人矯正治療については私の過去のブログをめくってくれればかなり貴重な内容が記載されているはずです。

まず、子供の場合は当然ですが、乳歯があります。
最終的には永久歯にはえかわるのですが、ここで問題があります。

乳歯が残っている段階で治療を開始しても、もぐっている永久歯は変なところから生えてきたり、まったく生えてこない場合もあります。
つまり、乳歯列の時に矯正治療を開始しても完璧に治療をすることは不可能です。
永久歯列時期でもう一度治療をする方が一般的と考えてください。

また、最近は床矯正装置という治療方法が流行しております。
この治療方法は昭和30年ころからあった治療方法であります。
したがって、最新の治療方法でもなんでもなく、歯科矯正学という学問の中にある治療装置の1つでございます。

たとえて言うならば、プロ野球のピッチャーが投げる球の球種と考えてください。
ピッチャーの場合、ストレート、カーブ、フォーク、シュート、スライダーなど多くの球種を投げることが可能なほうが、バッターを三振にすることが容易なことは理解できます。歯科矯正治療もそれと同じであり、床矯正装置、固定式矯正装置、マルチブラケット矯正装置、インプラント矯正装置、マウスピース矯正装置、などいろいろな装置を適切な時期で使いわけることによって最大の効果がでます。

ですので、床矯正装置がいけないということではなく、これのみでは、治療中におこるさまざまな問題に対して適切に対応できるか心配になります。矯正治療は結果がでるのに1年から数年かかります。したがって、トラブルになるのも時間がかかります。

たとえば、治療例をみせます。初診から現在までの治療期間は7年間かかってます。
ながれとしては 初回治療期間が1年間 経過観察が5年間 2段階治療期間が1年の合計7年間です。

小児矯正治療は永久歯の影響で予測できないことがたくさんある!

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こんな歯並びでの相談でした。私は前歯の乳歯が残っている段階ではあまり積極的な治療をすすめませんが、このように前歯ば反対の場合に限っては、早期の治療をすすめます。特に、左右対称に反対の場合よりも1本だけ反対とかの症例のほうが、より先々重篤な問題を生じます。

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すでに前歯の永久歯が生える隙間が足りないのがわかります。ここで床矯正装置をもちいて歯列を拡大してきますが、結局はワイヤー矯正装置で歯をならべないときちんとした配列は難しいです。

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装置をはずす前の状態です
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このような状態から永久歯が交換する期間は経過観察期間となります。当院では年間に3回程度の検診で対応をしております。
ところが、一見なんの問題もなかったように思われたのですが、

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1点だけ問題がみつかりました。

それは、永久歯が生えてこないのです

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ここで、ポイントとしては、反対側の同名歯が完全に生えてきたにもかかわらず、まったく生えてこない期間が6ヶ月以上経過した場合は、自然に生えてこないことが多いいです。
そうなると、もぐっている歯を牽引する必要があります。(これは相当高等テクニックです)

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これが予期できない事態への対応です。
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無事に永久歯列完了しました。
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もぐっていた大人の歯も生えそろいました。
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ちょっとした問題だけでも対応の仕方はさまざまです。なんでも様子を見ましょうもおかしいですし、すぐに治療しましょうもおかしいです。様子をみるのも治療を開始するのも、科学的な根拠が必要とおもいます。

新年は3日に歯科医師会の休日当番をさせていただきます。何か困ることがあれば電話かメールをください。
ただし。従業員はみんな休みですので、あくまでも急患対応とさせていただきます。

それでは来年もみなさまにとって良い年になるよう、スタッフ一同祈願します。

プロ矯正歯科

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