みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です。
今年もいよいよ終わりですね。みなさまにとって2016年はいかがでしたか?
おそらく、本ブログも本年最後になると思いますので、自分の総括を話させていただきます。
僕にとって一番大きかったことは、大宮のCTセンターを閉院することになったことです。
CTセンターは閉院となりますが、私にとっては矯正歯科でのCT診断という部門では日本でリードできる立場になったのは大きな収穫です。
1開業医が大学病院と同等かそれ以上の診断ツール、治療ツールを手に入れること、
ほかの人よりも1歩も2歩もリードできてること。
ものすごく得るものも大きかったです。
そもそもCTセンターを開院したきっかけが、プロ矯正歯科で治療をされている唇顎口蓋裂の患者さんに対する腸骨移植の際、形成外科からの依頼で歯科用CT撮影が必要になり、その結果大学病院に依頼したのですが、当時は非常にレアな機械だったこともあり、撮影予約困難ということで、撮影を断られてしまいました。
患者さんにとっては大学病院からプロ矯正歯科に移ってきたことがマイナスになってしまいます。そこで、自分で思い切って購入することとなりました。
当時は開業3年目で錦糸町のクリニックも安定した経営状態ではなく、開業時の借入金もたっぷりと残っており、CTセンターの開業資金は融資を組むことができず、オールリースという非常にきびしい形での開業でした。
結婚したての妻に4000万円近いリースの連帯保証人になってもらい、錦糸町の本院と合わせると8000万円近い借入です。
歯科用CT本体だけで3000万円くらいだったと思います。
また、画像ソフトも診るだけでも150万円とか、今では考えられないレベルの金額でした。
そんな高額な機械を自分ひとりで使用するのはもったいないということで、みんなでシェアリングするという趣旨でCTセンターという形で開業することにしました。
東京で開業しなかった理由ですが、東京都内には画像センターがいくつもあったのが理由です。ただし、これらの多くは医科用の画像センターであり、歯科専用の画像センターは私が日本で初でした。
そんな中、紆余曲折もあり、なんとか大宮院のCTのリース(借金)も完済し、ほっとしたところに機械の老朽化による故障が頻発してきました。
ちなみに修理代も半端でなく、簡単な故障で15万~30万 マザーボード交換となると150万とかそれ以上との見積もりでした。
そこへとどめだったのが、CTセンターを任せていた放射線専門医が専門学校の講師として常勤になるため、日曜しか勤務できないと言われました。
機器が故障がちだったので、新しい先生を雇用した場合、操作方法を把握するのに手間もかかるため、故障なのか?操作がまちがっているのか?が理解できないのが予想されます。
また、OSもウインドウズXPだったため、マイクロソフトのサポートも受けることができません。
本当に悩みましたが、CTセンターの経営状況も赤字でしたし、思い切って閉鎖する決断をしました。
大宮にある歯科用CTを錦糸町に移動することも検討しましたが、CTの引っ越し費用が100万円とのこと。
故障がちな旧式よりも最新型のフルバージョンを購入する方が費用対効果を考えると絶対に得と判断し、錦糸町のプロ矯正歯科に最新型のCTを導入することになりました。
12月6日に納品されてまだ2週間とすこしですが、新型はいろいろな意味ですばらしいです。
いままでは大宮→錦糸町間でおこなっていた作業も錦糸町内で完結しますので、作業時間がスピードアップできます。
スタッフには仕事が増えて大変ですが、みな一生懸命がんばってくれています。
まあ、CTをもちいた効能についてはこれから続々とブログにて更新していきたいと思います。
本日のテーマは
他院への変更は相場費用が高くなる!矯正歯科診断に重要なことは?
次に、今年の動向としては患者さん御自身が他クリニックから移動してくる頻度が多かったです。
セカンドオピニオンはおこなっておりません。といってもたくさんの人が来院されました。
そういった患者さんを手掛けているのはたいてい、かかりつけ歯科医の先生でした。
それも子供の治療が多かったです。
かかりつけ歯科医の先生がにとって、子供の方が大人よりも矯正が簡単と思っての行動だとすると、非常に恐ろしいと思います。
正直、子供の方が優れているのは早く歯が動くということくらいで、大人の方が顎の成長などもなく、治療の予想が立てやすいです。
大人でもスピード矯正をおこなえば早く歯はうごきます。
一方で、小児矯正治療の場合は適切な時期に適切な方法で治療をしないと手遅れになってしまうこともあります。
一般歯科の先生でも大変勉強熱心な先生も多くいます。
ただ、大学を卒業して矯正学を23年間学んできた私でも、歯列矯正は難しいと思います。
軽く普通の人の2倍は診療をおこなってきたと思いますが、それでも難しいと思います。
かかりつけ医の進めで軽いきもちで20万円とか支払って歯列矯正治療を開始したものの、症状が改善せず相談に来る方が多くなってきてます。
以前は他で支払っていたことは関係なしに、当院では通常の治療費用をもらっていましたが、最近はかわいそうすぎるので、気持ち割引をさせていただいております。
その代わり、割り引くかわりにブログのネタとして使用させてもらってます。
たとえば、乳歯列で反対の噛み合わせだったのをマウスピースで改善しようと20万円支払って治療開始
なんとなく治ってきたのかなあと思っていたところ、永久歯に交換したら再び反対に
このような事例は私でもよくあります。
問題はここからが重要です。
その先生はこの状況から第1期の本格矯正スタートということで、追加治療費用を請求してきました。
その金額が50万円と消費税 毎月の処置費用は別途5000円に消費税です。
いくらなんでも乳歯列で1~2年治療して治らないからといってそこから50万はすごい対応と思います。
おそらく、患者側が高額な治療費用のため、治療継続を断念するような設定なのではないかと思います。
患者さんをたくさん集めて簡単な治療だけを比較的低料金でおこなうのは良いことですが、無理だとわかったとたん、高額な追加治療費用を請求して治療継続を断念する仕組みです。
歯科業界は医科業界と異なり、自分で治せない症例に対して治せる医療機関を紹介することが苦手な先生が多いいです。
年末にもう1回更新するか、年始になってしまうかもしれませんが、次回も役に立つテーマで書かせていただきます。
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最後までありがとうございました。
本日も1日がんばりましょう!
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